コラム

COLUMN
2023.04.05

未登記の建物の相続に関する対応と注意点

建物新築の際には建物の表題登記を申請する義務がありますが、未登記の建物は意外と多く存在しています。

今回は、不動産登記の内容や、建物が未登記のままのデメリットについて解説します。

所有権の立証が困難なことも

不動産登記は、不動産の所在や床面積などの基本的な情報が記載された『表題部』と、その不動産の所有者の氏名や住所、抵当権についてなどの不動産の権利に関する情報が記載された『権利部』に区分されています。

不動産登記法では、新築した建物や未登記の建物(区分所有建物を除く)の所有権を取得した者には、表題部の登記(表題登記)を申請する義務があると定められています。

権利部の登記は義務ではありませんが、権利部の登記をすることで登記した権利を第三者に対して主張することができるようになります。

『未登記の建物』とは、建物の表題登記が申請されていない建物のことをいいます。

建物が未登記である場合、仮にその建物の所有者であっても、その所有権を争う第三者に対して⾃分が所有者であると主張・立証することが困難になる可能性があります。

建設後何年も経過した建物は経済的価値が低いことが多く、登記の手間や手数料等の費用が惜しいと考える人も多いでしょう。

しかし、未登記の建物には相続した建物を売却したり賃貸に出したりする際に手続きをスムーズに進めることができない可能性があります。

未登記では建物の所有権を証明することがむずかしいため、そのままでは取引をする相手方は不安になるからです。

相続登記が義務に!相続発生時には登記を確認しましょう

未登記の建物は、銀行での借入時にも不利になる可能性があります。

借入時には建物を担保に提供することがよくありますが、通常は未登記の建物を担保に提供することができません。

さらに、前述の通り、建物の所有権を第三者に主張することがむずかしいことから、万が一第
三者と建物の所有権の争いになった際にも所有者としての法的根拠を示すことが困難な場合が
あります。

このように未登記建物を放置しておくことには、さまざまなデメリットがあります。遺産相
続にあたって未登記の建物があった場合には、判明し次第その状況を調査し、適切に処理して
いくことが大切です。

また、令和6年4月1日から相続登記の申請が義務化されます。

不動産を相続したらまず、その建物が登記されているかを確認し、登記申請を進めていきましょう。

未登記の建物の遺産分割協議

遺産分割協議書には、遺産の分配について相続人全員で話し合い、合意した内容を記載します。

そのため、分割協議した遺産が特定できるように正確に記載する必要があります。

遺産分割協議書に建物を記載するには、登記簿の表題部の登記記録(所在、家屋番号、種類、構造、床面積)を記載します。

建物が未登記の場合は、市町村から送付されてくる固定資産税納税通知書などに記載されている事項(家屋番号はなく、所在、種類、構造、床面積等)を記載します。

建物が登記されているかは、法務局で登記事項証明書の交付申請すればわかります。証明書が交付されれば、その建物が登記されていると確定できます。

あるいは、固定資産税納税通知書の建物欄で、『家屋番号』欄が空欄か『未登記』と記載されている場合は未登記である可能性が高いです。

未登記建物の表題登記には図面も必要

未登記の建物を相続したら表題登記を申請する義務があります。

建物の表題登記申請は、その建物の所有権を取得した日から1カ月以内と定められており、これに違反した場合は10万円以下の過料に処せられる可能性があります。

表題登記を申請するには、戸籍謄本や遺産分割協議書などの必要書類を添えて、法務局へ申請します。

なお、表題登記の手続きは、建物の所有権を取得した相続人が申請する以外に費用がかかりますが、土地家屋調査士に代理申請を依頼することができます。

表題登記の申請は、定められた様式で作成した建物の図面も必要で、専門的な知識を要します。

自分で作成することも不可能ではないかもしれませんが、土地家屋調査士などの専門家に作成を依頼するほうが確実でしょう。

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※不動産登記については提携の司法書士、土地家屋調査士が対応しております。

行政書士法人ストレート
行政書士 大槻 卓也
執筆者

行政書士法人ストレートの代表行政書士。「相続・遺言」「許認可申請」「在留資格申請」を中心に活躍。他士業からの相談も多いプロが認める専門家。誠実、迅速な対応でお客様目線のサービスを提供します。

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