コラム

COLUMN
2021.09.27

【遺言の基礎】遺言作成の準備

遺言作成の準備のためには、まず、財産目録を作成します。財産目録は誰にどの財産を相続させるかを検討するうえで役立ちます。

そして財産目録は、実際に遺言を書くときや相続時にも必要です。また、相続人の廃除をする場合は、遺言者の生存中に家庭裁判所に申し立てをすることになります。

この記事では、遺言作成の準備について、日野市・八王子市・立川市で相続手続き・遺言作成サポートをしている行政書士法人ストレートが解説します。

プラスとマイナスの財産を含めた財産目録を作成

遺産相続について遺言しておく場合は、誰にどの財産を相続させるかを検討するためにも財産目録を作成します。財産目録は実際に遺言を書くときや、相続時に必要です。

相続財産にはプラスの財産だけでなく、借金などマイナスの財産も含まれるので、プラスの財産とマイナスの財産の両方をリストアップすることが大事です。

プラスの財産・・・預貯金・株式などの有価証券・不動産・自分が受取人になっている生命保険・ゴルフ会員権・借地権・借家権・自動車・家具・書画・骨董・貴金属など
マイナスの財産・・・住宅ローンや借金などの債務

目録には、不動産は登記識別情報通知や登記事項証明書などを確認して、登記されたとおりに記載します。預貯金は預入先、口座番号、残高など、1つ1つ特定できるように記載します。

また、財産の種類によっては評価額も記載します。

たとえば不動産であれば、取得金額と相続財産としての評価額、相続税計算のうえでの評価額は路線価(詳細は後述)を基準にします。相続財産としての評価額は実勢価格(実際に売買される価格)で考えたほうがいいでしょう。

不動産や株式などのように価格に変動のあるものは、定期的な評価額の見直しが必要です。

プラスの財産 財産目録作成メモ
  財産の種類 必要事項
不動産 土地(自宅敷地・事業用地・貸宅地・農地・山林など)建物(自宅・貸家・店舗・工場など) 地番(登記事項証明書記載)・面積(登記事項証明書記載)・評価額(路線価・実勢価格)
金銭 現金・預貯金 金額・金融機関・支店名・預貯金の種類・口座番号
有価証券 株式・国債・公社債・証券投資信託・貸付投資信託・手形・小切手など 証券会社・銀行など取扱期間・株式の数量・証券番号
保険(受取人が遺言者のもの) 生命保険・損害保険・共済など 契約先・証券番号・死亡保険金額
権利関係 借地権・借家権・ゴルフ会員権・著作権・特許権・電話加入権など 契約先・契約書・金額など
物品 自動車・書画・骨董・宝石・貴金属・家具・家電製品など 契約先・契約書・金額など
その他 墓地・墓石・仏壇 契約先・墓地管理料など
マイナスの財産 各種ローン・借金など   契約先・金額など
路線価とは?
道路(不特定多数の人が通行できる公道)に面した土地の価格のこと。路線価には「相続税路線価」と「固定資産税路線価」 の2つがあり、それぞれ対応する税金の計算をするときに使うものです。路線価は国税庁の専用ページで、自分で調べることができます。

誰にどの財産を相続させるかを検討する

財産をリストアップしたら、誰にどの財産を相続させるかを検討しましょう。

相続人が妻と独立した子どもであれば、妻には住まいを確保するため家と土地を相続させ、子どもには金銭を相続させるなど、残された家族の生活を考えたいものです。

遺産分割の対象にはなりませんが、墓地、墓石、仏壇などの祭祀財産も、誰に継承させるか遺言しておくといいでしょう。

相続税について心配であれば税理士に、遺言内容に不安があれば弁護士にと、遺言作成にあたって分からないことがあれば専門家に相談しましょう。

自分の葬儀についての遺言
自分の葬儀について遺言しておいても法的に有効ではないうえ、封印された自筆証書遺言や秘密証書遺言など死後に家庭裁判所での検認を必要とする場合、遺言の内容を確認するのは葬儀の後になるので遺言者の意思が伝わりません。
葬儀についての希望は遺言書とは別に記し、死後すぐに家族の目にふれるようにしておきましょう。

相続人の廃除の申し立てをする場合

遺留分を有する推定相続人(相続人となるはずの人)が被相続人(遺言者)を虐待したり、重大な侮辱を与えたりした場合や、推定相続人にその他の著しい非行があった場合、被相続人は推定相続人の相続権を奪うことができます。これが相続人の廃除です。

相続人の廃除は、遺言者の生存中に家庭裁判所に「推定相続人廃除」の申し立てをして、調停または審判を受けます。

廃除理由によっては、相続人の廃除が認められないこともあります。

相続人の廃除と廃除の取り消しは、遺言によって行うことも可能です。遺言による廃除や廃除の取り消しの場合は、被相続人(遺言者)の死後、遺言執行者が家庭裁判所に申し立てをします。

遺言作成の準備のまとめ

  • 遺言作成の事前準備として財産目録を作成し、誰にどの財産を相続させるか検討する
  • 相続税について心配であれば税理士や弁護士などの専門家に相談する
  • 推定相続人の中に廃除したい相続人がいる場合は、家庭裁判所に申し立てる

以上、遺言作成の準備について解説しました。

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行政書士法人ストレート
行政書士 大槻 卓也
執筆者

行政書士法人ストレートの代表行政書士。「相続・遺言」「許認可申請」「在留資格申請」を中心に活躍。他士業からの相談も多いプロが認める専門家。誠実、迅速な対応でお客様目線のサービスを提供します。

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