コラム

COLUMN
2022.10.03

【相続対策】エンディングノートと遺言書の役割の違いとは?ノートに書くべき内容について

エンディングノートとは、自分にもしものことがあった時、どうして欲しいか希望を書き込んだノートのことです。

エンディングノートには遺言書のように法的効力が生じないため、希望通りの遺産分割を行って欲しい場合は遺言書を作成する必要があります。

エンディングノートには、自分の情報や介護・医療での希望、財産や家族への思いについて書き記しておくことができます。

この記事では、エンディングノートと遺言書の役割の違いについて、日野市・八王子市・立川市で相続手続き・遺言作成サポートをしている行政書士法人ストレートが解説します。

エンディングノートに書いた遺言書に有効性はない?

エンディングノートと遺言書の違いについてご存知ですか?

自分が亡くなった後の相続についてエンディングノートに記しても、法的な効力は有しません。

たとえば、エンディングノートに遺産分割について書いておいても法的な効力はないので、希望通りには実行されないものと考えましょう。

遺産の相続・遺贈を希望通りに行いたいのであれば、遺言書を作成する必要があります。

相続人が1人だけであったり、遺産が少ない分にはエンディングノートだけでも構わないでしょう。

しかし、特に内縁の妻など、法定相続人以外の人に遺贈する場合は遺言書を作成するようにしてください。

エンディングノートには何を書くべきなのか?

遺言書としての効力がないなら、エンディングノートには何を書くべきなのでしょうか?

エンディングノートに書く内容は、以下のように大きく3つに分けられます。

①自分の情報について書く

病院に入院したり介護施設に入居したりする時に、家族が手続きに困らないよう自分についての基本的な情報について記載しましょう。

  • 氏名の正しい表記(新字体か旧字体か等)
  • 生年月日
  • 本籍地
  • 血液型

自分の情報が1つにまとまっていると、何かと便利です。

②終末期の医療・介護への希望

終末期の医療・介護の希望について書いておきましょう。

  • かかりつけの病医院
  • 服用薬
  • 認知症や寝たきりになった場合の対処
  • 余命の告知・延命措置・最期をどこで迎えたいか
  • 心肺停止後の蘇生措置・臓器提供

治療の際にどうして欲しいかの注意点などを書いておくと役立ちます。

さらには、遺言書の有無について記すことも大切です。

③財産についての情報

金融資産・公的年金・不動産・公共料金などの情報をまとめましょう。

公共料金の支払先や支払い方法について記載しておけば、死後の手続きの負担が軽くなります。

貸付金や借金、ローン返済が残っている場合も、書き込んでおくことが肝心です。

エンディングノートに記す内容例の一覧表

エンディングノートに書きこむ内容例について、一覧表にまとめました。

なお、エンディングノートは市販されている他、市役所で無料配布されていますので、実際に手に取ってご覧になってみるといいでしょう。

自分についての情報 医療・介護についての情報 財産についての情報
氏名・生年月日・本拠地・血液型 受診先・服用薬・治療の際の注意点 金融資産(預貯金・株式・保険・クレジットカード・貸金庫)
資格・免許 介護についての希望 公的年金
入会しているクラブや団体 病名や余命の告知について 不動産・カギの保管場所
家族への思い 延命治療・臓器提供について 公共料金の支払先・支払方法
遺言書の有無 貸付金・借入金・ローン

元気なうちにエンディングノートを書いておくこと

エンディングノートとは、自分を看取ってくれる人に向けて自分の希望を自由に書いておくものです。

特に終末期の医療・介護については、元気なうちに希望を書いておくことをおすすめします。

これは遺言書の作成においても言えることですが、万が一にも自分の意思を形として残さないうちに認知症になってしまうと、希望通りの医療や相続を実行してもらえなくなる可能性があるからです。

体の自由が利くうち、判断能力のあるうちにエンディングノートを作成するのがいいでしょう。

その他、元気なうちに行える相続対策についてはこちらの記事をご覧ください。

エンディングノートと遺言書の役割の違いについてまとめ

  • エンディングノートには法的な効力がないので、遺産分割についての希望がある場合は遺言書を作成する必要がある
  • エンディングノートには、自分の情報・介護や医療への希望・財産の情報について記すといい
  • 元気なうちにエンディングノートを作成するのがおすすめ

以上、エンディングノートと遺言書の役割の違いについて解説しました。

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行政書士法人ストレート
行政書士 大槻 卓也
執筆者

行政書士法人ストレートの代表行政書士。「相続・遺言」「許認可申請」「在留資格申請」を中心に活躍。他士業からの相談も多いプロが認める専門家。誠実、迅速な対応でお客様目線のサービスを提供します。

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